詫び状の書き方について例文を交えてご説明します。
詫び状とは心から反省し、お詫びの気持ちを綴った書状の事をわび状と呼んでいます。
詫び状を書くのは、謝罪の意味を込めて記する事が重要です。
その様な書面こそ詫び状や侘び書状と言えるものです。通常は偉ぶった人が書面に表すと、「侘びを入れてきた」などとなり、
特別な意味を持つことになります。わびの手紙は毎度毎度書くものではありません。
毎度のことであれば、その謝罪の意味を成さないからです。
海外旅行中に飛行機事故で無残な死を遂げた、向田邦子氏の著書に「父の詫び状」なるものがありますが、
酒飲みの帰りの父の赤ら顔や母親が怒鳴り散らされる姿、父のカン高い声、食卓で父が広げている新聞など、悪いイメージの父親が詫びを入れるのが、詫び状らしいのです。
トラブル文章は、「手書き+縦書き」が基本です。
お詫び状のポイントは、当方の非を率直に認めます。こちらにも言い分があるのは当然ですが、お詫びの手紙に弁解は禁物です。
まず、不行き届きがあったことを認めてお詫びをすることが、相手に好感を与えます。
やむを得ない事情などは、弁解がましくならないように説明します。誠意を示すことが大切です。丁寧な文章で早く出して下さい。
例えば、訪問の約束を守らなかったときの詫び状としては
急呈
本日、お約束の時刻にお伺いすることができず、まことに申しわけございませんでした。
○○○○という不測の事態に遭遇し、いかんともしがたい状況でございました。とりあえずのご連絡をすぐに差し上げておりましたら、このような不始末は避けられたと存じております。
私の落ち度であることは明らかでございます。伏してお詫び申しあげます。
まったく身勝手で恐縮でございますが、このたびの不首尾をご容赦くださり、今一度、ご面会の機会をお与えいただきたく、恥をしのんでお願い申しあげます。
取り急ぎお詫びとお願いを申しあげます。
営業とかやっていますと取引先からの苦情は避けては通れないものです。人のせいにせず、素直に早く、お詫びをしましょう。
部下や担当者のせいにすると見苦しいだけです。
事後処理について、どういう行動をとったかを書きます。二度とミスを犯さないためにどうするつもりかも書いて誠意を尽くしましょう。
謹啓
平素は格別のお引き立てをいただき、誠にありがとうございます。
さて、ご照会いただきました件ですが、早速担当者に確認させましたところ、注文票に記載ミスが発覚いたしました。
ご指摘のように、確かに数量が多くなっておりました。大変ご迷惑をおかけしましたことを重ね重ねお詫び申しあげます。
つきましては、超過分はご都合のよろしいときに、お手数ですが、着払いで弊社までご返送下さいますようお願い申しあげます。
今後は、このようなミスのないように、チェック体制を見直し、二度とご迷惑をおかけしないことをお約束いたします。
このたびに限り、ご容赦のほど、お願い申しあげます。
敬具